日本語を勉強していると同音異義語(おなじ発音なのにちがう意味の言葉)が多いことに気がつくと思います。
例えば「あめ」には「雨」(pluie)、「飴」(bonbons)、「天」(paradis/ciel)「天」は「てん」とも読みますが、「あめ」「あま」とも読みます。
ひらがなだけではどちらかのことなのか、分かりません。
漢字で書くと意味が分かります。

「雨」(pluie)

「飴」(bonbons)
話している時は漢字は見えませんが、意味の違いはアクセントの高低で分かります。
雨 あめ 高低 ↘️
飴 あめ 低高️ ↗️
日本語は高低アクセントと前後の文脈で意味を認識する言葉です。
「はし」には「箸」(baguettes)、「橋」(pont)、「端」(bout/bord/coin)などがあります。
箸 はし 高低 ↘️
橋 はし 低高️ ↗️
端 はし 低高️ ↗️
橋と端は同じ発音です。

「箸」(baguettes)

「橋」(pont)
アクセントの違いは電子辞書のオーディオ機能がついているもので調べることが出来ます。
しかしながら、持ち歩くのは重いので、携帯電話の辞書機能を使うことが多いかもしれません。
Google辞書は意味や発音、漢字を調べる時に非常に便利です。
しかしながら、注意必要です!
同音異義語(同じ発音なのにちがう意味の言葉)の場合、
「ひらがな」では正しくない場合があります。
「あめ」 と日本語で入力しました。
フランス語で 「pluie 」と出ました。
発音は「飴」 あめ 低高️ ↗️の発音になっています。

漢字で入力すれば正しい発音になりますが、
他にも同じひらがな表記のある単語は正しく認識されない場合があるので、
注意してください。
ちなみに、
「はし」 と入力すると、
「baguettes 」と出ました。
こちらは 箸 はし 高低 ↘️ の正しい発音でした。
ひらがな入力だと、1つしか候補が出てこないことと、時々間違っている場合もあるようです。
同じ単語でも、地方によっては共通語の高低アクセントは違う場合があります。
私は新潟出身なのでそれほどアクセントは強い訳ではありませんでしたが、東京に引っ越したばかりの頃は違いを感じました。
例えば、
「くつ」靴(des chaussures)や「いす」椅子(chaise)は
共通語では 低高️ ↗️ ですが、
新潟では 高低 ↘️ です。

靴(des chaussures)
「いちご」苺(fraise)
共通語では 低高️高 ↗️ ですが、
新潟では 高低低 ↘️ です。

苺(fraise)
住む場所や旅行に行く場所によっては微妙にアクセントが違う場合もあるということです。
もちろん、言葉自体も違う場合もあります。
幅広く通じるようにするためには「共通語」と「共通語」のアクセントを身に付けた方が良いとは思います。
ただし、日本の地方に住んで、周りの人と話しているうちに、地方方言が身につく場合もあると思います。現地の人とコミュニケーションを図り、仲良くなるためには地方方言のアクセントを身に付けた方が良い場合もあります。
まとめとして、高低アクセントはその言葉だけを考えて正しく発音しようとすると訳が分からなくなってしまうことがあるので、前後のまとまりのある文章で話した方が伝わりやすくなります。
1.あめ をなめます。 「なめる」だったら「飴」(bonbons)
2.あめが ふります。 「ふる」だったら「雨」(pluie)
3.はしを とって ください。 「とる」だったら「箸」(baguettes)
4.はしを わたると こうえんが あります。「わたる」だったら「橋」(pont)
このように、文脈でわかります。
ちなみに、4.の「こうえん」は「公園」(parc)だと文脈で分かりますが、「こうえん」には沢山の同音異義語があります。
「公演」「後援」「講演」「公苑」「紅炎」「口演」「好演」「高遠」など
漢字により、全く意味が違ったり、微妙な差があったりします。
日本語学習、中上級の方には悩ましい言葉の一つかもしれません。
日本人でも、文章を書く時は、この場合はどの漢字を使うべきなのか、辞書で調べてから書くようにしています。
みなさんもよく出てくる言葉から、覚えて使ってみてください。
そういうところが日本人にとっても、日本語の面白い部分でもあったりするわけです。
みなさんは、どんな言葉で難しいと思ったことがありますか。
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