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Photo du rédacteurMie Tanaka Faucher

フランス人に学ぶヴァカンスの過ごし方

 フランスに移住してから初めての夏、フランスの家族とヴァカンスでギリシャに行ってきました。アテネに3日間、アモルゴス島に9日間滞在しましたが、驚いたことに、アモルゴス島の観光客の70〜80%くらい場所によっては90%くらい(統計を見たわけではないので、あくまで肌感覚ですが)はフランス人だったんです。ちなみに日本人のグループを一組アテネで見かけましたが、アジア人もほとんどいませんでした。アジア、日本から遠いからかもしれませんね。アモルゴス島はアテネからフェリーで8時間掛かりますので、飛行機の移動で1約15時間、フェリーでの移動プラス8時間となります。乗り継ぎや自宅から空港などの移動時間も考えると片道ほぼ丸一日以上かかることになり、往復だと二日間。短い期間しか夏休みを取れない日本の事情からするとアテネはともかく、周辺の美しい島々は余程のことがない限り、休暇候補地にはなりにくいのだと思います。きれいな海がある南の島なら、日本国内では沖縄もありますし、日本語も通じやすいグアムや買い物やレジャーも楽しめると ファンも多いハワイ諸島が人気です。また、美味しいアジアンフードが食べたければ、旅行先に東南アジアを選ぶと言ったところでしょうか。

 話を戻して、アモルゴス島にフランス人観光客が多い理由の一つとしては映画「グラン・ブルー」のロケ地だったことも考えられます。でも、理由はそれだけではないことがよく分かりました。

私が思う理由ですが、他に二つあります。一つは海がきれいで、人が多すぎないこと、もう一つは物価が安くて、食べ物が美味しいことです。一般的な日本人が思うフランス人のヴァカンスの滞在先は南仏かと思いますが、物価が高く、人が多過ぎるとのことで、特にメジャーなニースやカンヌなどは避けている人が多いようです。

 ヴァカンス中は「何もしない」「のんびりする」家族との会話でよく出てきた言葉です。今回の旅行では、車を借りて「グラン・ブルー」のロケ地に行ったり、船で別の島に行ったりもしましたが、他の日の一日のスケジュールはあってないようなものでした。

カフェタイムやディナーは一緒ですが、家族はそれぞれ別行動が基本。私は朝ゆっくり起きて、ペンションで朝ごはんを食べていました。その後、ほぼ毎日ビーチに近いカフェに行きます。そこで家族に会って、一緒に同じビーチに行くこともあれば、別のビーチに行くこともありました。日によって人が多い時もありましたが、人がいっぱいで足の踏み場もないほどではありません。日差しが強いので、日陰でのんびりし、時々泳ぐというスタイルの人が多く見られました。もちろん日やけをしている人もいますが、以前のヨーロッパよりは日焼けには気をつける人が増えているように思います。

 ランチはギロピタ(ピタパンにケバブの豚肉と野菜、フライドポテトを入れてサジキソースで味つけたもので、ギリシャのファストフード)を食べていましたが、1つ2.10€で、安いのにとても美味しいです。ギリシャにはマクドナルドがほどんどないそうですが、確かにこの値段と美味しさならハンバーガーよりギロピタを選ぶかもしれないと思いました。ちなみに、ギリシャから戻ってから、甥っ子達と私はしばらくギロピタロス状態でした。

 ディナーはその日の気分や状況によって時間と場所を決めて、待ち合わせしてから皆んなでレストランに行っていました。夕食は毎日タベルナと言われるレストラン(ビストロのようなカジュアルなレストラン)に行っていましたが、前菜は4〜5品を皆んなでシェア、メインは一人一品頼み、デザートは頼んでなくても無料のデザート(スイカやちょっとしたスイーツ)と食後酒が出てくるという感じで、飲み物やカフェをプラスしても7名で90〜100€くらいでした。パリだったら、この金額はディナーで2〜3名分でしょうか。比較すると半額以下なのでかなり物価は安いです。

 そのような感じで、大まかな予定は立てるけど、その日の気分で行動するのが長期休暇の醍醐味で、「何もしない贅沢」というものを実感しました。

 日本の学生の夏休みの期間は一ヶ月半くらいありますので、日数的にはフランスと大きく変わることはありませんが、4月から新学期が始まる日本と9月から新学期が始まるフランスでは学期の節目が違います。フランスでも若干宿題はあるようですが、日本よりは少ないと思われます。社会人になると、日本では長くても1週間から10日間くらいしか夏休みを取れないのが実情です。業種にもよりますが、サービス業ならばもっと短いですし、夏は繁忙期なので、別の機会に取るという方も多いと思います。働き方改革が進められてはいますが、プライベートの時間を増やし、有意義に活動するという点では、まだまだ道のりは遠いかもしれません。日本人からすると、フランスのヴァカンス事情は羨ましい限りです。

アモルゴス島の修道院 Hozoviotissa monastery (グラン・ブルーのロケ地)


廃船オリンピア号(グラン・ブルーのロケ地) 

夕陽が沈むアエギアリビーチ

ギロピタ


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